映画『東京公園』

東京公園あらすじ

三浦春馬ファン必見の「東京公園」は第64回ロカルノ国際映画祭で金豹賞(グランプリ)審査員特別賞を受賞しました!!公開は平成23年(2011年)6月18日土曜日です。

「東京公園」は青山真治監督です。青山監督は2001年『EUREKA(ユリイカ)』や2007年『サッドヴァケイション』の作品などで世界的な評価も高い監督ですが、「東京公園」でも映像美だけではなく、登場人物の内面を丁寧にそしてしっかりと映し出しています。登場人物たちの一人ひとりの微妙な感情を丁寧に描くことで、映画を観終わった観客にゆだねるようなそんな作品になっています。ロカルノ映画祭で公式上映された後、満場の拍手とともに「人と人の深い心のつながりを感じる素晴らしい作品」と絶賛されました。受賞理由には、東京公園の素晴らしさと共に、青山監督のこれまでの功績をたたえたいという強い思いから、金豹賞(グランプリ)に並ぶ賞を特別に今回作ったと審査委員長のパウロ・ブランコ氏は語っています。

大学生の光司(三浦春馬)は、東京の公園を訪れては家族写真を撮り続けています。幼い頃に母親を亡くしていますが、亡くした母親の影響でカメラマンを目指していましているからです。いつも撮影する人に自己紹介をして許可を得て写真を撮影しますが、たまたま目に入ったベビーカーを押している女性(井川遥)の姿が目に止まり、撮影許可を得ないままに写真を撮影します。

すると、知らない男性から「何を撮っているんだ!!」と言われ、自分の撮影した写真と名刺を見せて知らない男性に怪しいものではないことを説明します。すると男性はまた連絡するとその場を経ち、改めて光司を呼び出し「いつも娘を連れてあちこちの公園を散歩している彼女を尾行して、写真を撮って欲しい」という依頼持ちかけます。依頼主の名前は初島(高橋洋)。この初島の態度に依頼を受けるかどうかを悩みつつも、なかば強制的に依頼を受けるしかなくなってしまいます。

光司は親友のヒロ(染谷将太)と同居していますが、この依頼の話をしようとしますがどこか気持ちがとがめてしまいヒロに話す気になれません。

同居人のヒロは、光司の幼なじみ富永美優(榮倉奈々)の元彼です。富永はヒロと別れた後も、光司のバイト先のゲイのマスター(宇梶剛士)が営むBARを訪れてDVDや食べ物を持参したりして、家にもBARにもちょくちょく出入りしています。

バイト先のマスターのところには、光司の義理の姉美咲(小西真奈美)も常連客でよく飲みに来ます。マスターはゲイですがゲイというこを承知したうえで、プロポーズしてきた女性と結婚をしていましたが、妻になった女性を病気で亡くしていました。

BARでは、親同士の再婚で兄弟になった光司と美咲を富永がお酒を飲みながら、大好きなゾンビ映画のことを話をしています。

写真を撮って欲しいという依頼をしていた初島からメールが光司の元へとどきます。「潮風公園。よろしく」気持ちが進まない光司は、しぶしぶですが腰をあげて公園へ出かけます。そこにいたのは百合香(井川遥)です。百合香は東京のベビーカーを押しながら公園をアンモナイトのうずのようにぐるぐる回っていきます。

光司はベビーカーを押しながら百合香が東京のいろいろな公園をぐるぐると回りながら散歩する姿を写真に撮影するうちに、だんだん光司の記憶の中で百合香と自分の大切な人の面影を重ね合わせるようになっていきます。

そんな日々を送っていく中で、母が倒れたという連絡が光司と美咲のところへ舞い込みます。2人は両親が住む大島へと向かいます。その夜、二人きりで光司と美咲は話をします。光司は公園をベビーカーを押しながらぐるぐる歩く由利香のことを話すのですが、美咲から幼なじみの富永のことをどう思っているのか?!と問われてしまい戸惑うのでした。

鈍感なやがて、幼なじみの富永の心の中の深い悲しみと、義姉の美咲がずっと心の中にしまってきた愛情。写真を撮ってはいても、直接会話もしたことがない百合香の眼差しに触れながら、ゆるやかな距離で繋がっていた女性たちとのあいまいな関係と光司の心は次第に変化していくのです。

東京公園:ロケ地

  • 代々木公園・・・東京都渋谷区代々木。JR東日本:原宿駅下車。徒歩3分、東京メトロ:千代田線・副都心線 明治神宮前駅。徒歩3分。小田急:代々木八幡駅徒歩6分。潮風公園・・・東京都品川区東八潮。ゆりかもめ:台場、または船の科学館。徒歩5分。
  • 上野恩賜公園・・・東京都台東区上野公園: JR山手線・京浜東北線・高崎線・宇都宮線 上野下車。徒歩3分。東京メトロ銀座線・日比谷線:上野 徒歩2分。
  • 猿江恩賜公園・・・東京都江東区住吉:都営地下鉄新宿線・東京メトロ:住吉下車 徒歩2分。JR総武線:錦糸町下車 徒歩15分。
  • 城北中央公園・・・東京都板橋区桜川、東京都練馬区氷川台:東武東上線:上板橋下車 徒歩15分。東京メトロ副都心線・東京メトロ有楽町線:氷川台下車。徒歩20分。
  • 赤松公園・・・東京都板橋区高島平:地下鉄三田線 高島平下車 徒歩10分。
  • 光が丘公園・・・東京都練馬区光か丘:都営地下鉄大江戸線:光が丘下車 徒歩8分、東武東上線:成増・東京メトロ副都心線:地下鉄成増・東京メトロ有楽町線:地下鉄成増 下車徒歩15分。
  • 野川公園・・・東京都三鷹市大沢、調布市野水、小金井市東町:西武多摩川線:新小金井・多磨下車 徒歩15分。
  • IKEA 新三郷店・・・埼玉県三郷:JR武蔵野線 新三郷 下車すぐ。
  • 伊豆大島

東京公園:出演者

  • 志田光司・・・三浦春馬
  • 富永美優・・・榮倉奈々
  • 志田美咲・・・小西真奈美
  • 初島百合香/志田杏子 ・・・井川遥
  • 初島隆史・・・高橋洋
  • 高井ヒロ・・・染谷将太
  • 志田裕子・・・長野里美
  • 志田実・・・小林隆
  • 原木健一・・・宇梶剛士
  • 初島かりん・・・岩花桜
  • 神林・・・安藤玉恵
  • 野村・・・松田沙紀
  • バーの常連客・・・原金太郎、廣川三憲
  • 和服の酔客・・・島田雅彦
  • ビアニスト・横坂好生・・・斉藤陽一郎
  • 清掃バイトの男・・・ウダタカキ
  • パーティー客・・・岡田優、沢井正棋、石田恭子
  • 代々木公園の親子・・・森啓一郎、野原千鶴、心優、心陽
  • 光司(10歳)・・・鷲田詩音
  • 光司(10歳)の友達・・・川添拓海、鮎川昌宏、黒才嘉壽樹
  • 光司(6歳)・・・橋爪龍

スタッフ

  • プロデューサー・・・齋藤寛朗、山崎康史
  • 監督・・・青山真治
  • 脚本・・・青山真治、内田雅章、合田典彦
  • 原作・・・小路幸也『東京公園』(新潮社〈のちに新潮文庫〉)
  • 編集・・・李英美
  • 撮影・・・月永雄太
  • 美術・・・清水剛
  • 照明・・・斉藤徹
  • 音響・・・菊池信之
  • 音楽・・・青山真治、山田勳生
  • 上映時間・・・119分
  • 制作・・・ディーライツ、アミューズ、ショウゲート、日活、メモリーテック、Yahoo! JAPAN、博報堂DYメディアパートナーズ、
  • 制作会社・・・ディーライツ、ショウゲート

東京公園の魅力

東京公園の魅力は、公園の自然溢れる美しさにあります。自然の持つ強い美しさを背景に写真を撮影される役柄の井川遥さんは、公園をバッグに雑誌のワンショットのようなキレイなショットが溢れています。衣装合わせの段階で、スタイリストが用意した衣装に対して監督が「もっと強い衣装を」とこだわったと言います。

井川遥は作品の中で、ベビーカーの中にいる子どもに話かけますが、セリフがあるわけではありません。光司が公園をぐるぐる歩くベビーカーを押しながら歩く女性(井川遥)を撮影をしますが、お互い話をするということでもないからです。

2007年(平成19年)『サッドヴァケイション』の撮影から4年ぶりにメガホンを撮った青山監督は、この作品に幻の名作『フォロー・ミー』にオマージュを捧げています。幻の名作『フォロー・ミー』は故キャロル・リードの遺作で、舞台はイギリス・ロンドンで夫に浮気の疑惑を持たれた妻と、その妻の素行調査を依頼された探偵が、ロンドンの街を微妙な距離感でさまよう様子を描きながら、人と人との触れ合う大切さが描かれています。東京公園もまさに、東京の公園を歩く女性(井川)と写真を撮るように依頼された光司の様子が描かれています。

緑がキラキラと輝く公園に、紅葉の色で鮮やかな色彩を放つ公園で、光司(三浦春馬)が撮影していきますが、東京公園のキャストを選ぶにあたって青山監督は「爽やかさを基準で選んだ」と言っています。三浦春馬の衣装は、セクシー差を封印するかのような衣装で首がキチンとボタンでふさがれている衣装ばかりです。まぶしいような緑の中で、爽やかなイケメン三浦春馬を取り巻く女性陣の爽やかな美が、映像を美しく彩っています。